「農」は昔から、私たちの生活を支え続けてきただけでなく、私たちが最も身近に自然と交わることができる、いわば自然と人間とを仲立ちをする役割を担ってきました。しかし、21世紀を向かえた今、私たちは過去半世紀を顧みて、「近代農業」が私たちの環境と健康に与えた影響を、真剣に考え直さなければなりません。
生産性を向上させるための農薬・化学肥料の大量投与は、かけがえのない自然環境・自然生態系を汚染・破壊し、皮肉な結果として生産性の低下と農産物の品質の劣化をもたらしました。
また私たち人間にとっても、それらの有害化学物質により、体内の様々なホルモンの働きを阻害し、さらに免疫機能や生殖機能にも重大な障害を及ぼす可能性が指摘されました。
|